著者：大歯 美穂

本日は最近の塗装業界について書きたいと思います。
塗装と言えば昔は専門の職人さんや、塗装専門店にお願いをしていたと思います。
ですが、今では大手家電量販店や、ハウスメーカー、ポータルサイトなんかで皆さん塗装をされています。
決して悪い事では無いのですが、家電量販店、ハウスメーカー、ポータルサイトそれぞれ専門ではありませんよね？
家電量販店は家電を売る仕事ですし、家電の知識はものすごく豊富なので色々なアドバイスをしてくれると思います。
ハウスメーカーは家を建てるのが仕事なので間取りの相談や、構造躯体の詳しい説明など的確に教えてくれると思います。
ポータルサイトに関しては集客をするのが仕事です。
お客さんを集めるにはどうしたらいいかなど詳しいと思います。
上記の3社はつまり塗装の専門店では無いのです。
仕事を受注して全て下請けさんに流して、手数料が売上として残ります。
なので仕上がり、品質、塗装のルールなど下請けさん次第になります。
下請けさんについて話すと、上記3社が利益を抜く分、少ない金額で塗装をしなければいけません。
そうなると、塗布量、乾燥時間など守れなくなるんです。
塗布量＝塗膜の厚み
各塗料にはメーカーさんが定める塗布量があります。
1平米あたりに何キロ塗りこんでくださいと明確にカタログに記載があります。
それを無視すると、10年耐久の塗料が5年で劣化したりします。
遮熱塗料なんかは全く効果がなかったりする可能性ですら考えられます。
ですが、下請けさんは自分達の利益を残すために、適当に3回塗って完了したりします。
なのでここは皆さんしっかりと覚えて頂きたいのですが、チラシなどで安心3回塗りなどうたっている業者さんには注意してください！
3回塗ることより、塗り込む量の方が大切です！
また乾燥時間については施工日数を少なくする為に工程間を１時間にしてみたり、親方の感覚で塗り重ねてみたりが当たり前に行われています。
この乾燥時間もメーカーさんが明確に指定しています。
気温に対し何時間と明確にです。
それを守らなければ早期の塗膜剥離に繋がったり、縮れが起きたりと、不良施工に繋がります。
仕事をとってくる家電量販店、ハウスメーカー、ポータルサイトはこの明確なルールを知りません。
不良施工が起きて当たり前なんですね…
保証があるとはいえ、塗料のせいにしてみたり、対象外とされたりと逃げられます…
なので工事を始める前にしっかりと内容の確認を行なってください。
そこで明確に約束を書面で交わしてください。
でないと安心できません…